ん?
んん?
んんん?
…
…
一瞬、目を疑いましたよ。
バイトに行く途中のこと。
真昼間ですよ? ここは東京の下町。決して北朝鮮ではないのですよ?
人が倒れていました。歳は70くらいのおじいちゃん。
最初、ホームレスが道で寝ているのかと思いました。(そういう光景はたまに見ますでしょ?) でも、よくよく見ると服はわりと小奇麗。どうやらホームレスではない模様。
(まいったなー。ほっとくわけには…いかんよな…。)
三代目 「おじいちゃん、大丈夫かい?」
じいさん 「うううーん。な、なんだー?」
(おお、良かった。死んではいないようだ。)
三代目 「大丈夫? 怪我してない? どうした?」
じいさん 「大丈夫に決まってるだろうがー。なんだお前はー?」
三代目 「え? いや、大丈夫? 立てる?」
じいさん 「なんだよー。うるさいよー。なーにを言ってるんだよー」
(お前が何を言ってるんだよ? 酔ってんのか?)
三代目 「救急車呼ぼうか? 立てるの?」
じいさん 「なーにが救急車だよー。んなもん必要ないよー」
(はい? こいつ、自分の状況分かってんのか?)
三代目 「じゃあ、立とうか。こんな所で寝てたらダメだよ。」
じいさん 「立つ? 寝る? あー、寝てるのかー? 立つよー」
三代目 「立つの手伝おうか?」
じいさん 「誰が立つんだよー。」
三代目 「…いや、おじいさん、今、貴方は、道で、寝てるの。分かる?」
じいさん 「寝てるのかー、ああそうかー、じゃ立つよー。」
三代目 「うん。一人で立てる? 無理なら手伝うよ。」
じいさん 「誰が立つんだよー。」
三代目 「……。」
※同じ会話を繰り返すこと数回
このじいさん、特に外傷はないようですが、おそらく酔っているのか、ボケているのか、
「自分が今、道で寝ている」という意識がないらしく、なぜか僕に対してずっと逆ギレ気味の反応。一瞬、脳髄目掛けてニードロップでも落としてやろうかと思いましたが、そういうわけにもいかなく。
かくも不思議な押し問答を繰り返している内にギャラリーも増えてきまして、じいさんは結局数分後に「野次馬共め!」という素敵な捨てゼリフを残し消えて行ったのですが…
散々だったのがその後の僕。
こんな変なじいさんに関わってたせいで、バイトに遅刻ですよ。
「すいません! 道にじいさんが倒れてたんです!」
と言ったところで、店長は明らかに不審の目。「もうちょっとマシな嘘つけよ」といった様子です。
――かつて
亀を助けて竜宮城に行ったT・浦島氏。
彼は善意で亀を助けたのです。別に見返りを期待していたわけではありません。
彼と一晩飲み明かしたい。きっと僕らは声を揃えて、こう言うことでしょう。
その仕打ちがこれか…!さあ、今夜はすっぽん鍋だ。
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事件が起きないと日記を書かない当方でした。